No.42 月の魚
モナリザのお隣さんにあるのが「月の魚」という雑貨屋さん
「モナリザ」と「月の魚」は同じ建物を一緒に使っている、いわばまあ、長屋のような関係です。なんと言うか、長屋状態なので、お互いの音とかが普通にすごく聞こえて、隣でくしゃみしてても聞こえる…みたいな。
夜、モナリザの裏で事務作業とかしていると、翌日になって、月の魚のご主人、マスミくんに
「ユキボン(←隣のマスミくんは私のことをこう言うのだ)、昨日は遅くまでいたねえ」
とか、言われたりもするわけです。(私は店だけなんだけど、マスミ一家は住んでいるのだ)
奥さんのノリちゃんは伊勢の人、そしてマスミくんは岩手の出身です。
マスミくんはこないだ実家に帰っていまして、でも、その実家はもうないんです。
岩手の大槌町というところです。
津波に家が流され、屋根だけが残っていたそうです。
お母さんと妹さんは数日連絡が取れず、でも、無事避難していることが確認されました。
その電話も壁を通して聞こえてきたりしました。
長屋ですから…
伊勢の友達や、私たちのスタッフで心ばかりのお金を集めてマスミくんに渡しました。
いろんなところで義捐金や寄付を集めていますが、私は一番身近なマスミくんに渡すのが一番だと思ったのです。
今も普段どおりの笑顔で接してくれマスミくんですが、故郷、大槌への思いをブログに綴っているので、ぜひ読んで見てください。
「大槌」の最後の2行がグッときます。
そんな月の魚はマスミくんとノリちゃんがチョイスしたオリジナル雑貨、アクセサリー、器にアンティーク着物もたくさんあって、見てても飽きないお店。
伊勢に行って、ちょっと人とは違ったお土産を見つけたい人にはぴったりのお店です。
ぜひ訪れてみてくださいね。