No.60 せんぐう館
まだ誰も書いてないようなので、書いちゃいますね。
外宮に隣接している勾玉池は以前から市民の憩いの場で、池の周りを散歩したり、鯉にパンの耳をばらまいたり、それからデートしたり、まあそんな場所でありました。
そこが封鎖されて数カ月。
そしてそこに建てられたのが「せんぐう館」!
実は、わたくし、なんかちょっとフクザツな気持ちだったんですね。
「こんなの建てられたんじゃ、今までみたいに勾玉池を楽しめないじゃないか」
そんな風に思ってました。
4月7日のオープンを前にしてさらなる情報が入ってきました。
「どうも今までのように勾玉池の周りを一周できなくなったようだ」
なな、なんと!
じゃあ、椿の季節や、夏の午後とかにぼんやりと池の周りをブラブラできなった訳ですか。
これにも少なからずショック。
しかしですね、そんなこと言うててもしょうがないんです。
だって、それこそ40年前なんて外宮の柵をくぐりぬけて子供たちが外宮の山で遊んでたんですから。
戦争中なんて防空壕があったんですから。
だから、時代によって神宮も変わって行って当然なんです。
せんぐう館はいわゆる「箱モノ」です。
それで私もあんまり期待していなかったです。
徴古館に毛が生えたようなものかと。
しか~し!!
ええ、すいません、私が間違っていました。
ハッキリ言って、所詮箱モノ、そう思ってました。
だからちょっと空いた時間に行ってしまったんです。
これが大間違い!
展示内容が深すぎる…
社殿の作り方、宮大工道具の展示、神刀の分解展示、神さんに新しいお宮に移っていただく時に使われる巨大な傘やうちわ(?)の現寸もの。
って、言うか、知らないことが沢山ー!
しかも、丁寧すぎるくらい詳細に展示してある。
かゆい所に手が届くって言うんですか?
こんなに教えちゃってダイジョーブなんですか?
「遷宮は日本の職人さんの技術があってこそ実現するもの。ここの展示に興味を持って『自分もこういう仕事をしたい』そう思って職人の道へ進んでくれる。そんな人が一人でもいれば、これを作った意義があろうと言うものです。展示はずいぶんとマニアックですが…」(関係者の方からのお話。いえいえ、好きな人にはたまらん展示ですがな)
そうなんです。
この「せんぐう館」は今の時代だからこそ、世界に誇る日本の手仕事を惜しげもなく事細かに紹介しているのです。
ハッキリ言って、今までは企業秘密のように公開されなかったようなものばかりです。
これで入場料300円です。
もう行かない手はないです。ホントに。
お参りの前に行っても、後で行ってもよいでしょう。
ぜひとも、たっぷり時間を取って、ゆっくり噛みしめるようにして見ていただき、そして日本の技の素晴らしさについて考えを巡らせていただけたらと思います。
※上の写真はせんぐう館奉祝行事の様子です。河崎在住、西川流の西川 茂登櫻さんの舞台。駅裏にあるおいしい餡屋さんなんですヨ~。すごく豪華な舞台でした。
ちなみに、わたくしも別の日に伊勢音頭の地方で舞台に上がらせていただきました。