河崎だより 伊勢市観光協会ブログ

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No.96 伊勢のしめ縄

      2014/06/23

あけましておめでとうございます!と言ってももう14日。忙しい伊勢の年末年始。クリスマスが終わったと思ったら急激に新年の準備。キリストさんもホンマ、考えて生まれてきてくれよ~。そんな中、伊勢では特に欠かせないの行ますし、内宮前だよりさんや二見だよりさんも書いてらっしゃいますが、それだけ伊勢ではみんなにとって大切なことなんですよー。伊勢は年中しめ縄を玄関先に飾ると言う習慣があり、これはかなり他所の土地から来た方には珍しがられます。
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はい、これが新品のしめ縄でございます。
これはいわゆる「蘇民将来」のタイプ。他に「笑門」「千客万来」と言ったバージョンもありますが、これは由緒正しい二見の松下社さんのしめ縄でございます。
何が由緒正しいのかと言うと、そもそもの蘇民将来伝説がこの松下から発生しているからですね。
詳しくはコチラをごらんください。
さて、このしめ縄に使われているのが
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ヒイラギ。魔よけというか、邪気を防ぐとか言われておるようです。

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これはユズリハ。なんでもこの木は新芽が出てから葉が落ちるようで、子孫代々続くようにとのこと。

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そしてウラジロです。ウラジロはなんでだったかな?

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そしてダイダイ。子孫代々続くようにとの語呂合わせですね。これは付属してないので買ってきます。
あと、当然ながらサカキとシデって言うやつも付いてます。シデは植物じゃなくて和紙で追った紙の飾りですね。

でもって、メインの札がこれ。

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堂々たる文字でございます。「七難即滅」「七福再生」といのは簡単に言うと「難をすぐになくして福がすぐに生まれる」というようなことです。
この札の側面には松下社の印がございます。

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そんで、これは案外知られていないことですが、裏にもちゃんと色々書いてございます。

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なんかおまじないみたいな感じですねー。「急々如律令」というのは陰陽道で唱える言葉です。そして両脇の印はドーマンセーマン。海女さんの御守りで有名ですね。鳥羽の相差の石上さんのお守りにも印されてます。
しかーし!このドーマンセーマンの 印、これだけでは完成ではないとのこと。知人のYさん曰く「ここには最後にちゃんと『点』を打たなくてはならない」。な、なぬ?しかし、一体どこに?そこで、この札のストラップを販売している古市の酒屋「ももや」さんに問合わせました。すると色々詳しく教えてくれたわけで。ここで公開しようかとも思うのですが、やっぱりネットだとどんな風に話が変わっていくか分からないので、そこは直接行ってできれば地酒の1本でも買ってですね、聞いてみて下さい。
いやいや、しかし、この札の裏面、スーパー陰陽道の世界です。深すぎです。

このしめ縄、往々にして「子孫繁栄」がテーマ。昔はそういうことがすごく大切やったのかとしみじみ思います。今は少子化で地方も後継ぎもいないし、この河崎だって子供たちのほとんどは東京とかへ出てっちゃってますしね。すでに形骸化しているというか、一族の繁栄とまでは行かなくても細々でもいいから後世へと繋がっていく、伝えて行く、そんな観念がどんどんなくなっていますよね。

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他にも、河崎ではこんな風に軒先に「長〆(ながじめ)」と言われる飾りをします。
水道にも水の神さん用の飾りをします。
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飾りはすでに外されて、2月の節分祭で焼きますが、しめ縄は1年間そのまま。がんばって家を守っていただきましょう。
今年も何卒よろしくお願いいたします!

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