河崎だより 伊勢市観光協会ブログ

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No.100 河崎の中に入って

      2014/06/23

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ずいぶん、間が空いてしまいかしたが、今回は100回目の記事ということもあって、ちょっと伊勢と河崎について書いてみたいと思います。

伊勢には観光でたくさんの方がいらっしゃいます。
その中でいったいどれだけの人が「伊勢らしさ」を感じてくださっているでしょうか。

今、電車でどこへ行っても同じような景色が広がっています。車ならなおさらで、チェーン店の飲食店、ハンバーガーショップ、カーディーラー、ホームセンターに服屋さん。地元の人が働いてるはずなのに接客はみんな標準語。どこへいっても金太郎飴みたいに同じです。

よその土地へやってきたんだなぁと、 感じるのはやっぱり土地ならではの食べ物や風習、人々の話す言葉ではないでしょうか。おいしいものを食べられたらそれでいい、流行の場所やきれいな景色を写真に撮って自慢したいだけ。そういう場合なら別に気にならないことかも知れません。

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でもここ、河崎を訪れる多くの人は昔の町並みを楽しんでくれますし、接客も(丁寧な)伊勢弁で対応しています。普段のお客さんはほとんど地元の人たちですから「伊勢弁」「標準語」って使い分けられないですよね。って言うか、喋れないし、標準語。

河崎には古い家がたくさん残っています。多くは保存しきれずに壊されてしまいますが、いくつかはお店になったり、人が住んだりして使い続けられています。家は使わないとすごい勢いで傷んで行きますので、ちょっと使うだけでもずいぶん違います。古い家というのはあちこち壊れたりするし使い勝手も悪いのですが、それもそのうち愛着が出てきます。こういう「もとからあるもの」を使っているだけで他所から来た人には新鮮に映ります。新しいものが新鮮とは限らないのです。新しいものはいつでも作れますが古いものは作れません。なので、なるべくこの河崎に残っている「歴史と共に残ってきたもの」を利用できればいいなと思っています。

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一般では不動産屋さんにはあがってきませんが、今、河崎の空いている家の貸し借りがごく小さい規模で始まっています。今まで私もぼちぼち物件を紹介したりしていました。この商売しにくくてある種変人の多い河崎、プライドが高くてやかまし屋さんも多い河崎。でも河崎ちょっと興味ある、で、何かやりたいという人もいらっしゃいます。ちなみに、私は河崎に居住したり商売したりで20年おりますが、未だに河崎町民としては超下っ端です。三代済み続けてやっと認知されるような感じです。時代遅れな感もありますが、伊勢でも時代の先端を行っているところは常に時代に翻弄されています。河崎の古臭い感覚が町を存続させてきたのも事実なのです。年寄りも多いし、家はどんどん潰されているし、これから先どうなるか不安も多いのですが、住んでる人が楽しく暮らせて、観光の人も「ちょっと面白いのでお邪魔しまーす」という、いわゆる「オラオラ!観光で来てやってるんだ!」って感じじゃなくてね、河崎は外宮前や内宮おはらい町、おかげ横町と言った観光地とは違う、まったく等身大の暮らしの町ですから。そんで、できれば若い人たちが帰って来てくれるとね、嬉しいですよ。そういったことのお手伝いがちょっとでもできればいいな、と思っております。

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